こんにちは、タクオです。
今日は2社目のタクシー会社となるY社との面接に行ってきました。
Y社は僕の自宅から、1社目のS社より少し遠くにあります。
これからの通勤の予行演習も兼ねて、自転車で10分ほどかけて行ってのですが、その様子をお伝えします。
車両の出入りが多いY社
ちょうど10分自転車をこぐと、東京北部から自宅に帰るときにいつも通っていたキヨカワ公園が見えてきました。
自営の仕事のときは商品の仕入れなどで首都圏中をグルグル回っていて、Y社の脇にあるキヨカワ公園前の道は、足立区や埼玉県からの帰路でよく通っていました。
キヨカワ公園は区内でも大きめの公園で、休日は親子連れで賑わっています。
冬の平日ということもあって、人影がまばらな公園に自転車を停め、隣にあるY社へ。
1社目のS社では、事務所に60代の男性と60代の女性の2人しか見えず、運転手さんはもとより整備担当の人もおらず、静かな雰囲気でした。
しかし、Y社は違います。
社屋の入口にある喫煙所で運転手さんが休憩していて、さらにはタクシー車両の出入りもありました。
奥の整備スペースでは3~4名くらいの整備士の方がリフトアップされた車両を点検していて、ザッと見た感じで10人くらいの社員さんがいる様子です。
S社の静けさが昼のタクシー会社の “デフォルト状態” だったので、人気が感じられるY社からは「活気がある」という印象を受けましたね。
1階には駐車スペースと整備スペースしか見当たらないので、面接は別のフロアで行われる様子。
そこで、駐車スペースに入ってすぐの喫煙所でタバコを吸っていた70代くらいの運転手さんに尋ねてみました。
人懐っこい感じのそのおじちゃんは、「奥の階段を昇ったら、Uターンする感じで左に進むと事務所があるよ」と、身振り手振りを加えながら2階の事務所を教えてくれました。
おじちゃんに教えてもらったとおり、奥の階段に向かいます。
階段の横に整備スペースがあるので、整備士さんたちにも「こんにちは」と簡単にご挨拶。
おじちゃんの言うとおり、2階に昇って左方向にUターンすると、2つあるドアの一つに「事務所」のプレートが貼ってあります。
ねずみ色の扉を軽く2回ノックして、事務所の中に入りました。
面接官は30代の若い男性
事務机とイスが所狭しと並べられた室内には、スーツ姿の男性が3人いました。
その中でいちばん若い方が、
と僕を出迎えてくれました。
オオタさんという方で、先日『タクQ』のイザワさんから聞いていたY社の採用担当者です。
『タクQ』のイザワさんの詳細は、こちらの記事でご覧いただけます。
↓ ↓ ↓
オオタさんは見るからに若く、年齢は30代前半くらい。
ハキハキとした話し方で、面接担当というだけあって人と話すことに慣れている印象を受けました。
オオタさんに案内された4階の会議室へ入り、奥のイスに座ります。
イザワさんからは、面接に持参する書類はS社と同じく履歴書と免許証だけと聞いていたので、スムーズに提出できました。
(履歴書はS社との面接で書いたものの日付だけを修正しました 笑)
まずは「面接らしく」、タクシー運転手をやってみようと思った理由や動機を聞かれます。
僕の現状について、S社のときと同じように隠すことなく話しました。
一般的なイメージに違わず、タクシー運転手の面接に来る人はやはり「訳あり」の方が多いようで、オオタさんは驚く様子もなく「そうなんですね」と淡々と返答します。
その後は履歴書を見ながら、僕の学歴や職歴についての質問が続きました。
バイク便や配送員など運転の仕事が多かった僕の職歴を見て、オオタさんは掘り出し物を見つけたときのような表情をしています。
一通り型にはまった質疑をくり返した後、オオタさんがタクシー運転手という仕事について話しはじめました。
酔っ払った人が乗れば行き先を聞き取れないことが多いし、だからといって乗車拒否もできませんからね
僕も何度か酔っ払ってタクシーに乗ったことがあるので、これはなんとなくわかります(笑)
オオタさんは続けて、「最悪な客」について話しはじめます。
けど、中には意図的に言わない人もいて、そういう人に当たるといちばん厄介なんです。
「行き先」と「経路」を意図的に言わない?
なぜ?
オオタさんによると、タクシー運転手がこの2つを聞き出さなければいけないことを知っている悪意のある人が、「真っ直ぐ行って、いいから真っ直ぐ!」と行き先も経路もわからない状態でクルマを出発させて、目的地に到着すると「俺が言った経路と違う」「わざと遠回りした」と因縁をつけて代金を踏み倒したりするのだそうです。
酔っ払いは想定の範囲内だけど、こういう「厄介な人」は想像していなかったなぁ(苦笑)
このようなお客さんがいることを話した上で、オオタさんから改めて、
タクオさんはそれでもやっていけそうですか?
と聞かれました。
「模範解答」のように聞こえると思いますが、先輩ドライバー・ハラダさんからも「本当にたまに変な客に当たる」とは聞いていたので、「タクシーは勉強や修行の場になる」という僕の考えは嘘ではありません。
「良いお客さん」のほうが圧倒的に多いのですから、「悪いお客さん」にいちいち精神をすり減らしていたら務まらないのは、他の仕事もいっしょですしね。
S社よりしっかりした会社
その後もオオタさんからいろいろな質問を受けましたが、「持病・既往歴」「借金の有無」「免停の有無」「タトゥー・入れ墨の有無」など、ほとんどがS社と同じ内容でした。
S社のように立ち入ったことは聞かれなかったので、あっさり進んでいった感じですね。
そして、オオタさんと話す中でY社の特徴として印象に残った点がいくつかありました。
●出発前の点呼でアルコール反応が出たら、厳罰を与える
タクシー会社に限らず、最近は運転に関わるほぼすべての仕事で運転前のアルコールチェックが行われていると思いますが、アルコール反応が出たときの対応がS社とY社では大きく違ったんですね。
【S社】
罰金1.5万円を徴収した上でその日は乗務させない
【Y社】
乗務禁止はもちろん、懲戒処分もあり得る
罰金などの金銭的な制裁は無いものの、Y社の対応のほうがより厳しい印象です。
オオタさんははっきりとは言っていませんでしたが、懲戒処分 → 解雇もあることを匂わせていました。
ですので、一部の酒好きな運転手さんの中には、自分でアルコールチェッカーを用意し、自宅を出る前にセルフチェックして基準を超えたら体調不良ということにして休んでいる人もいる、とのこと。
●路上喫煙も懲戒処分
今はどこの街に行っても路上喫煙に対しての風当たりは強いです。
都内は特にそうで、喫煙スペース以外でタバコを吸うと条例違反になります。
そして、一部の「道徳警察」がタクシー運転手が路上喫煙しているところを目撃しようものなら、車両から会社を特定してタクシー会社やタクシーセンターに通報するそうで、そういう情報が入った場合も懲戒解雇の対象となる、ということでした。
会社のイメージが損なわれるので懲罰が与えられることは仕方がないとしても、解雇とは結構厳しいですよね。
●研修を1ヵ月半から2ヵ月かけて行う
二種免許取得や地理試験といった部分は、S社もY社もその他のタクシー会社もほぼ変わらない内容・日数になるようです。
しかし、Y社はその後に会社で時間をかけて研修を行う、とのこと。
接客、運転技術、都内の道路事情など、実践に則した教育を行い、デビュー後にしっかり稼げるような形に仕上げてから乗務させるようです。
S社との面接の際は、(日数や内容をはっきりと聞けませんでしたが)社内の研修は1週間ほどしか行わないため「入社してから乗務開始まで1ヵ月もかからない」と話していたので、Y社はS社に比べると “ちゃんとしている” 会社なんですね。
オオタさんからこういったY社の特徴を聞いたので、しっかりした会社という印象を受けました。
せっかくタクシー運転手をやるなら「プロ」になりたいので、であればY社のほうが鍛えられるかもしれませんね。
Y社も入社できそう(たぶん)
S社よりは厳しそうなY社ですが、B型賃金(歩合給)を採用しているY社の給料は、都内の一般的なタクシー会社に比べると良いそうです。
また、他の会社では、燃料代、カーナビ使用料、ETC使用料、クレジットカード決済機の端末使用料など、何かに理由を付けて給料から引かれるケースが多いようなんですが、オオタさんは、
この点には自信を持っています!
と話していくれたので、これも安心できるポイントですね。
こんな感じで、オオタさんとの面接ではタクシー運転手の仕事内容やY社の良いところ、良くないところをたくさん聞くことができたので、S社との面接よりも内容の濃いものになったと思っています。
最後にオオタさんから、
との言葉をいただいたので、健康診断を早速明後日受けられるようにしてもらい、面接は終了。
健康診断次第にはなるんでしょうけど、どうやらY社も無事「内定」となりそうです。
先ほどもちょこっと書きましたが、S社とY社を比較すると、
【S社】
◯ ユルい、通勤時間3分、乗務開始までが短期間
× 具体的な給料がわからない、入社祝い金を貰えない
【Y社】
◯ 給料を多く貰える、入社祝い金が貰える、サポートがちゃんとしている
× 少し厳しそう、雨の日の通勤がちょっと面倒(笑)
これらを踏まえてどちらかに決めなければいけないのですが、タクシー運転手をやるいちばんの目的は「稼ぐこと」ですから、Y社のほうが良さそうですね。
S社にも回答の電話を入れなければいけないので、明日までには決めてしまいます。
たぶんY社になるかなぁ。
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