忘れ物はドライバーにとっても損失しかありません【乗務26日目】

こんにちは、タクオです。

前々回の乗務では、「初めての経験」を2つもできましたが、昨日はあまり嬉しくない「初体験」をしました。

お客様の忘れ物 です。

忘れ物があると、お客さんはもちろん、ドライバーにとっても「損失」が発生します。

ですので、忘れ物はやっぱり無いに越したことはありませんね。

年間5万件もの忘れ物

東京のタクシーを取りまとめる「東京タクシーセンター」（通称「タクセン」）に寄せられる忘れ物の問い合わせは、1年間で5万件 にものぼるそうです。

そのうちどれくらいのモノが所有者の元に無事に戻るのか、具体的なデータが見つからなかったのでわかりませんでした。

しかし、日本では 現金でさえ返還率74% という高水準を誇っているので、タクシー内での忘れ物はそのほとんどが持ち主の元に戻ってくるのかもしれませんね。

「ほとんど戻ってくる」と言っても、忘れ物はやっぱり無いに越したことはありません。

お客さんはもちろん、運転手だって忘れ物を会社に届けたり、お客さんの元に届けに行かなくてはならないので、お互いにとって「損失」しか生まれないですからね。

とは言っても、タクシーでの忘れ物はどうしても発生してしまうもの。

乗務に出ていると一日に2～3回は忘れ物に関する無線が鳴るので、都内全体では毎日結構な数のタクシーでの忘れ物が発生しているのではないでしょうか。

無線で忘れ物の連絡が伝達されるたびに「忘れ物をさせないのも運転手の仕事でしょ！」と思っていたタクオ。

実際にお客さんが降りるときは「お忘れ物の無いようご確認ください」と、口ぐせのように言っていたので、「俺のタクシーでは忘れ物は絶対にない！」とまで思っていました。

しかし、昨日の夕方突然鳴った会社からの電話で、それが「思い上がり」であることがわかりました。

内勤さん

さっき乗せたお客さん、スマホを忘れたらしいんだけど、まだ後ろに置いてない？

なに？
そんなことはないはずだぞ！

「まさか」と思いながら、後ろを振り返ると…

そこにはダークグレーのスマホが転がっていました。

タクオ

うぉぉぉ、「忘れ物は “させない”」って教わっていたのに！

独り立ちする前の添乗研修でお供したサトウさんが、

サトウさん

「忘れ物を “させない”」ようにするのもタクシードライバーの仕事だからね

と話していて、僕も「たしかに！」と思ったので、お客さんの降車時には必ず一声掛けていたんですが…

（もう覚えていませんが）スマホを忘れたそのお客様には、声を掛けていなかったんでしょうね。

内勤さん

まだ降車地の近くにいる？

いるんだったら、すぐに戻って届けてね

僕は「行った先営業」を基本にしているので、幸いお客様を降ろした場所にはすぐに到着でき、降車から15分とかからずにスマホをお返しすることができました。

受け渡し場所までは「回送」で向かったので、他のお客さんを乗せることはもちろんできませんし、スマホを忘れたお客様も再び降車地に戻ってこなければならず、その間は何もできないわけですから、お互いにとって良いことはありませんよね。

忘れ物を “させない” のも運転手の役割

時間の使い方や接客に関しては学ぶところが少なかったサトウさんですが(笑)、あの日何サトウさんから聞いた言葉を「たしかにそうだな」と実感した昨日でした。

サトウさんとの研修のようすは、こちらの記事でご覧いただけます。

↓　↓　↓

2020年6月29日(月)　晴→曇 30℃/20℃