日常の乗務

酔っ払いが起きなかったので警察の力を借りる 【乗務38日目】

2020年7月30日

 

 

こんにちは、タクオです。

 

タクシーとは切っても切れない関係の酔っ払い。

彼たち・彼女たちのおかげでメシを食えている我々タクシードライバーですが、車内で熟睡してしまうのが玉にキズ(笑)

 

それでも、ほとんどの方は目的地に到着し声をかけると起きてくれるので、何も問題はありません。

しかし、自宅のベッドで眠っているかのように、まったく起きない泥酔客もときどきいます。

今日はそんな「迷惑な酔っ払い」に遭遇してしまった、昨日の乗務のお話です。

(今回は言葉が荒めです!)

 

 

厳しい一日でした

緊急事態宣言中にデビューし、宣言解除後も乗務を続けてきた僕ですが、感覚的には昨日がいちばんツラかったですね。

昼も夜もなかなかお客さんを見つけられず、空車が続くとても厳しい一日でした。

 

そんなわけで、昨日の夜は青タン前に十分な営収を稼げていなかったので、夜は焦りとともに仕事をしていました。

しかし、経験値が少ない上に、「数字を作らなきゃ!」という強迫観念から、これまで行ったこと・乗せたことのある街に行くことしかできません。

確実に稼ぐために、いまの僕にはそうするしか方法が無いんですよね(涙)

 

新宿、神楽坂、六本木、門前仲町、駅での終電待ち etc.

中でも門前仲町は自宅から近いということもあって、街の特徴や店のロケーションが手に取るようにわかる、僕にとっての謂わば「ホームタウン」です。

 

青タン後もお客さんを乗せられずにいた昨日も、打つ手なく門前仲町に向かったタクオ…

門仲の酔客が「〆のラーメン」を食べる、早朝まで営業しているラーメン屋さんの脇にタクシーを停め、誰かが乗ってくれるのを待ちます。

 

すると、クルマを停めて1分もしないうちに一人の男性がこちらに向かって歩いてきました。

 

 

いきなり命令口調

男性の年齢は50代後半くらい。

酒を相当飲んだのでしょう。

まっすぐ歩けず、フラフラと揺れるように僕のタクシーに向かってくるようすがサイドミラー越しに見えました。

 

後部ドアを開け男性を乗せると、男性は開口一番、

酔っ払いの男
おう、人形町向かえよ

と言うではないですか。

 

タクオ
いま「向かえよ」って言った?

まぁ、聞きまちがえだろう

 

いきなりのぞんざいな命令口調に一瞬「おや?」と思いましたが、「ただの聞きまちがえかもしれない」と思うことにして、すぐにクルマを発進させます。

 

門仲から人形町までは走行距離で2km前後。

交通量の少ない夜中ということもあり、5分ちょっとで到着しました。

 

その間一言も喋らなかった男性。

人形町の交差点にクルマを停めた僕は、後ろを振り返り男性に言います。

 

タクオ
お客様、人形町に到着しました
酔っ払いの男

 

僕の言葉に対して男性は無反応。

後部座席のライトを点けて男性を見てみると、座ったまま熟睡していました。

 

タクオ
なんだよ、寝てんじゃねえか

 

第一印象の悪さもあって少しムッとしましたが、すぐに起きると思った僕は再び声を掛けてみました。

 

タクオ
お客様、人形町に到着しましたよ

料金のお支払いをお願いします!

酔っ払いの男

 

さっきより声を張り上げるも、男性は相変わらず反応無し。

何度か声を掛け続けると、男性はときどき起きかけるのですが、すぐに目を閉じまた眠ってしまいます。

 

このように呼び掛けに応じない場合でも、タクシー運転手は乗客の肩を叩いたり揺すったりするなどしてはいけません。

お客さんに触れてしまうと、後から「ケガをした」と言いがかりをつけられる可能性もあるので、すべてのタクシードライバーが「乗客には絶対に触れるな」と指導されているのです。

 

とはいえ、この男性が運賃を支払って降りてくれないと、次の営業ができません。

運転席から声を掛け続けていた僕でしたが、クルマを降りて左後部側に回り、ドアを開けた状態でもう一度声を張り上げて男性に呼び掛けました。

 

タクオ
お客様、人形町に到着しました!

料金のお支払いをお願いします!!

酔っ払いの男

 

人形町はオフィスや商店の多い街なので、住宅はほとんどありません。

夜中は人気(ひとけ)が無いので、遠慮なく先ほどよりも大きな声で呼びかけるも、男性は相変わらず眠ったまま。

 

タクオ
おい、いい加減にしろよ

っていうか、5分やそこらでよくこれだけ眠れるよな

 

停車から5分ほど声を掛け続けても男性は一向に起きる気配がないので、意を決した僕は「ある場所」へと向かうことにしました。

 

 

最寄りの警察署へ直行

夜の久松警察署

交番や警察署の前でタクシーの酔客に声を掛けているお巡りさんを一度や二度見たことがある方も多いと思います。

乗客に触れることのできない我々は、お客さんが起きなくてどうしようもないとき、最終手段としてお巡りさんの力を借りるしかないんですね。

このときの僕がまさにそうで、これ以上どうすることもできなくなったので、人形町の交差点から300mほど離れたところにある久松警察署へ向かうことにしました。

もちろんメーターを動かして。

(というか、精算が済んでいない状態では、メーターを止めて走行することができません。)

 

久松署に着き署内に入ると、制服を着たお巡りさん2人と、私服姿の刑事さん?の3人がいたので、ことの経緯と状況を話します。

 

タクオ
こんばんは、Y社のタクシー運転手のタクオと申します

酔っ払ったお客さんが起きないので、すみませんがちょっと力を貸していただけますでしょうか?

 

3人の警察官は「やれやれ」といったようすで、久松署の前に停めた僕のタクシーへと揃って歩きはじめました。

後部ドアを開けて車内を覗くと、男性は相変わらず気持ちよさそうに眠ったまま。

そして、酔っ払いを前に立ちはだかる1人のタクドラと3人の警察官(笑)

そのうちのいちばんイカツイ私服の刑事さんが男性の肩を揺すって声を掛けはじめました。

 

刑事さん
旦那さん起きて、人形町だよ

旦那さん

 

肩を揺すりながら声を掛け続ける刑事さん。

しかし、それでも男性が起きる気配はありません。

 

刑事さん
旦那さん起きて

警察だよ

 

1、2分声を掛け続けるも、まだ起きない男性…

刑事さんも「どうしたものか」と困りはじめましたが、それでも声を掛け続けます。

 

刑事さん
旦那さん、人形町着いたよ

お金払って早く降りて

ん、んが?

お、おぉ

酔っ払いの男

 

刑事さんが声を掛けはじめて数分が経ったころ、ようやく男性が目を覚ましました。

 

刑事さん
運転手さんが困ってるから、料金払って早く降りて
おぉ、◯▲♪〒§□∞
酔っ払いの男

 

男性が何を言っているのかは聞き取れませんでしたが(笑)、とりあえずは起きてくれたので、これでひと安心です。

 

刑事さん
これで大丈夫かな?

運転手さん、じゃあウチらは戻るよ

ありがとうございます

助かりました!

タクオ

 

「お役御免」となった3人のお巡りさんでしたが、不安が残ったのか、男性が起きてもまだ残ってくれていました。

お巡りさんの立ち会いのもと、改めて男性に運賃を請求します。

 

タクオ
お客様、料金は1,860円です
わかった、領収書くれ
酔っ払いの男

 

千円札2枚をもらい、お釣りの140円と領収書を手渡して精算は完了。

その様子を見届けたお巡りさんは、署内へと戻っていきました。

 

これで一件落着…

とはいきませんでした(苦笑)

 

 

早く降りろよ、酔っ払いが!

運賃の精算が終わったので、これで男性との「運行契約」は完了。

あとは男性に降りてもらうだけです。

 

にもかかわらず、男性は僕のタクシーから降りようとしません。

 

タクオ
お客様、料金はいただきましたので、お降りいただいて結構ですよ

 

「この酔っ払い、まだ状況わかってねぇのかよ」と思いながらも、早く降りてもらうよう促すと、

 

酔っ払いの男
で、人形町はどこだよ?
はい、数百メートル後ろになります
タクオ
酔っ払いの男
じゃあそこまで行けよ

 

「行けよ」だと?

この酔っ払い、何言ってんの!?

 

他人に対して腹を立てることが少ない僕ですが、さすがにこれにはカチンと来ましたね。

 

タクオ
人形町まで行ってもいいですけど、また料金が発生しますよ
なんでだよ

おかしいだろ?

酔っ払いの男
タクオ
いや、お客様が起きなかったのでここまで来たんですよ

こちらはお客様を人形町まで送り届けるという責任をちゃんと果たしましたよ

 

第一印象から不快だった男性に対してほんの少し感情的になっていたこともあって、「人形町まで戻れ」という要望は毅然と断りました。

 

その後です。

男性はさらにムカつく一言を返しながら降りていきました。

 

酔っ払いの男
おまえ、一回死んだほうがいいよ

 

いや、おまえが●ねよ!!

 

さすがにこの一言には頭にきましたが、お金はもらったし降りていってくれたしだったので、これですべては終了。

気持ちを切り替え、仕事へと戻るタクオでした。

 

それにしても、50代のいいおっさんにもなって、人に対して「死んだほうがいい」などと、中高生レベルの捨てゼリフをよく口にできるものです。

素面(しらふ)の男性がどんな人間かは知りませんが、きっとこれまで幸せな人生を歩んでこなかったんでしょうね。

 

目下・格下の相手に対する態度として最低なこの酔っ払いを見て、「あんな人間にはなりたくないものだ」と強く思いました。

 

今日はもう一回だけ毒を吐かせてもらいますね。

 

おい、酔っ払い!

●んだほうがいいのは、おまえのほうだよ!!

バカヤロ-

 

あー、スッキリした♪

 

 

一度あることは二度ある!?

酔っ払いの対応で20分近くロスしてしまいましたが、まだまだ売上がほしいので仕事へと戻ります。

リベンジを期して再度門前仲町に戻り、地下鉄の入口近くにクルマを停めて “獲物” を待ちます。

 

すると程なくして、今度は30代くらいの男性が僕のタクシーに歩み寄ってきました。

「芝大門まで」というこの若い男性は、先ほどのオヤジとは違い、話し方が丁寧で滑舌もしっかりしています(笑)

 

クルマを走らせること15分ちょっと。

大門交差点の角にタクシーを停め、後ろを振り返り男性に運賃を伝えると、

 

若いサラリーマン
…ZZZ

 

また寝てるよ…

さっきの酔っ払いの対応がタクドラ初めての「警察への協力要請」でしたが、2本続けてこんなことになるとは……

この男性客は幸いにして5回目くらいの声掛けで起きてくれましたが、「二度あることは三度ある」ならぬ「一度あることは二度ある」かと思い、一瞬ガックリ来ましたね(苦笑)

 

大門交差点の交番。図らずも目の前に停車できました♪

しかし、今回は図らずも交番の前で停車したため、仮に男性が起きなかったとしても安心でした(笑)

 

こんな感じで、酔客に振り回された昨日の夜でした♪

 

 

【乗務38日目の結果】

2020年7月29日(水) 曇/雨 25℃/22℃

  乗車地 降車地 乗車時間  降車時間  距離(km) 運賃(税込)
  【出庫】
9:22
   
1 中央区佃2 中央区日本橋兜町 9:55 10:02 2.2 ¥900
2 中央区日本橋浜町2 中央区日本橋室町1 10:09 10:17 1.7 ¥820
3 中央区日本橋浜町3 中央区日本橋室町1 10:57 11:02 1.5 ¥660
4 中央区銀座4 千代田区丸の内2 11:16 11:23 1.8 ¥900
5 中央区銀座2 新宿区西新宿7 12:03 12:25 8.5 ¥3,300
6 新宿区西新宿6 新宿区西新宿6 12:53 12:56 0.5 ¥420
7 新宿区西新宿3 新宿区西新宿1 13:16 13:22 1.3 ¥660
8 新宿区新宿3 新宿区新宿6 13:51 13:56 0.9 ¥580
9 新宿区歌舞伎町2 新宿区新宿2 13:59 14:03 1.0 ¥420
10 新宿区新宿2 新宿区歌舞伎町1 14:12 14:18 1.5 ¥740
11 新宿区西新宿2 渋谷区広尾3 15:26 15:48 5.6 ¥2,500
12 渋谷区恵比寿南1 渋谷区代官山町 16:38 16:42 0.8 ¥420
13 渋谷区恵比寿西1 港区六本木7 16:55 17:04 3.4 ¥1,380
14 港区赤坂3 渋谷区代々木1 17:28 17:43 4.3 ¥1,940
15 新宿区西新宿2 新宿区北新宿1 17:52 18:00 1.8 ¥900
16 新宿区歌舞伎町2 新宿区北新宿1 18:19 18:21 0.4 ¥420
17 新宿区新宿3 中野区中央5 18:56 19:09 3.9 ¥1,700
18 新宿区北新宿2 新宿区歌舞伎町2 19:52 19:59 1.7 ¥820
19 新宿区歌舞伎町2 新宿区西新宿7 20:00 20:08 1.5 ¥820
20 新宿区新宿2 杉並区高円寺南4 20:17 20:35 6.3 ¥2,580
21 新宿区百人町1 新宿区北新宿4 22:28 22:31 1.0 ¥580
22 千代田区神田駿河台2
(御茶ノ水駅 聖橋口)
江東区大島8 1:00 1:20 8.5 ¥3,940
23 江東区富岡1 中央区日本橋久松町 1:43 2:06 2.6 ¥1,860
24 江東区富岡1 港区芝大門2 2:30 2:47 5.2 ¥2,580
25 港区西新橋1 渋谷区上原2 3:26 3:46 7.9 ¥3,860
  【帰庫】 4:59    

青字は青タン(深夜2割増) 太字は高速
  乗車地に括弧がある場合は付け待ち

営業回数 25回
営収
 税込 35,700

 税抜 32,450円
走行距離 253km
実車率 30.31%
運転時間 10時間8分
チップ 500円

 

この数字、「日勤」の営収じゃないですよ。

「隔勤」の数字です(笑)

人はいるけど手が挙がらず、本当にキツい一日でした。

 

明日は7月最後の日。

月末なので人の動きが多いといいのですが、どうなるんでしょうか?

お客さんをたくさん乗せられたとしても、昨夜のような酔っ払いにはしばらく乗ってほしくないですね(笑)

明日は無事に終わることを願います!

 

 

 

 

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