こんにちは、タクオです。
タクシードライバーとして日本でいちばん稼ぎやすい街は、やっぱり東京ではないでしょうか。
都内で営業している僕の会社にも「地元より稼ぎやすいから」ということで、お隣りの千葉県や埼玉県から通っているドライバーもいるくらいですから、おそらく間違いないと思います。
中には隣県よりもっと遠くから通っていたり、地方から東京に引っ越してきてタクシードライバーを始める人も結構いるようです。
東京に住んでいる人でも知らない道が多いのに、そういった地方から出てきたばかりのドライバーさんは不安や心配が無かったのでしょうか?
僕の同僚の北尾くんが、まさに東京でタクシードライバーをやるために地方から上京してきた一人なので、その辺りのことを聞いてみました。
目次
北陸地方出身 35歳の北尾くん
それでは、早速僕の同僚・北尾くんにご登場いただきましょう。
はじめまして
では最初に簡単な自己紹介をお願いします
北陸地方出身の35歳、独身です
東京で暮らしはじめて1年2ヵ月になりますね
どんな仕事をしていたんですか?
タクシーより安定してるし、
給料もそこそこ貰えるんじゃないですか!?
とにかく実家から出たかったんですよね
ずっと地元・北陸で暮らしていた北尾くんは、なんでも東京・大阪・名古屋といった大都市で自活したかったのだとか。
(本人曰く「『子ども部屋おじさん』みたいな生活から抜け出したかった」とのこと。)
けど、北尾くんが転職活動を始めたときは
すでにコロナが流行していましたよね?
不安とかは無かったんですか?
「地元を出たい」「自分を変えたい」っていう
気持ちのほうが強かったんです
仕事や住まいが決まってから話しました
事後報告でしたね(笑)
北尾くんはそこまで強い気持ちで東京に出てきたんですね。
30代半ばで住み慣れた地元を離れる決心をするって、たしかになかなかできることじゃないと思います。
いちばん気になっていることを聞きますね
なんでタクシードライバーという仕事を選んだんですか!?
正直、自活できる収入が得られる仕事だったら
どんな仕事でもよかった んですよね 笑笑
ある意味 専門性の高い仕事 だと思ったんです
その点は結構大きかったですね
よく「誰でもできる」って言われるけど、
考え方によってはそう捉えることもできますね
そこも魅力の一つでした
それは間違いないですね
やったらやった分だけ給料が増える っていうところにも
惹かれましたね
普段は物腰が柔らかくて言葉遣いも丁寧な北尾くんですが、タイプ的には「狩猟型人間」だったんですね。
ちょっと意外でした(笑)
転職活動のリアル 地方出身者であることのデメリット
いま勤めているY社のことは、どうやって知ったんですか?
どこの会社がいいのかを自分で判断するのは難しかったので、
最終的には紹介会社を利用 しました
その人材紹介会社に勧められたのがY社だったと?
●大手 D社
●大手のグループ会社 C社
●準大手 G社
それにY社を合わせた計4社です
いちばん初めはD社、次にC社、
最後にY社でした
移動や宿泊の費用もばかにならなかったんじゃないですか?
そんなにかかりませんでしたよ
それに 交通費も宿泊費も
紹介会社が負担してくれましたしね ♪
タクシードライバーの人材紹介会社って
そこまでサポートしてくれるんですね!!
北尾くんは現在会社近くのワンルームマンションに住んでいるのですが、新居の物件探しも家電・家具など家財道具の調達もすべて紹介会社がやってくれた とのこと。
タクシーの人材紹介会社って、求職者にとってまさに至れり尽せりの対応をしてくるんですね。
まったく知りませんでした。
職務経歴書を見ながら僕の職歴について質問されて
それに対して応えていく、っていう感じで
その他の会社は?
「前職を辞めた理由は何ですか?」とか
「タクシーは厳しい仕事ですが、大丈夫ですか?」とか
実際のタクシー車両を僕が運転して
助手席の面接官が判定するんですよ
そんなことまでする会社があるんですね!
そんな細かくて厳しそうなC社の社風が「自分には合わなそう」と感じた北尾くんは、合否の連絡が来る前に自ら辞退を申し出たそうです。
たしかに面接でのやりとりや雰囲気で、その会社でのタクドラ生活がある程度想像できるのかもしれないですよね。
Y社の面接はどんな雰囲気でしたか?
他の会社と違って質問が少なかったですし、
それよりも「うちの会社はこんなところです」と
説明してくれる感じでした
同じ感じだったかもです
地方出身で不安だらけの僕に対してY社だけが
「そういう方を育てていくのがうちの会社です」
と話してくれたことですね
他の会社は「地理のわからない東京で、本当にタクシードライバーが勤まるんですか?」といった感じで、まるで「問い詰められる」ような質問も受けたそうですが、うちの会社だけは違ったみたいです。
地方出身者に限らずこれからタクシードライバーを始める方にすれば、「本当にやっていけるんですか?」なんて質問をされたら、怯んでしまうのは当然かもしれないですよね。
こんな感じで、人材紹介会社に勧められた3社と面接した北尾くん。
最終的には、
●D社 → 不採用
(北尾くん曰く「地理に不安があったからだと思う」)
●C社 → 北尾くんからお断り
●Y社 → 採用・入社決定
という結果になりました。
北尾くんの第一希望は個室の寮があるD社だったそうですが、不採用だったので現在のY社に決めた、とのこと。
たしかうちの会社にも寮があるって聞いたことあるけど…
それじゃダメだったんですか?
3LDKとかで共同生活するタイプらしいんです
風呂とかトイレを他の人と共有するのが
僕にはムリなので(苦笑)
Y社の雰囲気や待遇面がいちばん良かったから
結果的には最善の選択になったと思います
2社しか面接を受けなかった僕でも会社ごとにまったく違うことを感じましたが、こうして北尾くんの話を聞いてみて「タクシー会社にもいろいろあるんだなぁ」と、改めて実感しましたね。
それに、面接だけでは会社のことがわからないとなると、会社選びの際は自分なりの基準を持つことが重要なのかもしれないと、自分の経験も踏まえて思いました。
地理試験突破のコツはやっぱりコレしかない!
さて、タクシー会社への入社が決まったら、内容盛りだくさんな研修へと進んでいきます。
その中でも「第一関門」として新人ドライバーを悩ませてくれるのが、タクシーセンターでの地理試験。
都内在住歴の長い僕にとっても簡単ではなかったので、地方から出てきたばっかりだった北尾くんにとっては、僕の何倍・何十倍も難しく感じたことと思います。
その辺の話を聞いてみましょう。
東京のタクシードライバーには二種免許の他に
地理試験というカベもありますが、
北尾くんはどうやって覚えたんですか?
僕の場合ですが、ひたすら暗記しました
ある程度覚えたら問題を解く、というやり方で覚えました
「この道路の名前は○○」っていうのを覚えるだけだから
そんなに難しくはないと思うんですよね
それで結果はどうだったんですか?
地理試験は会社によって対策方法が全然異なるようですが、Y社の場合は勉強できる時間が1週間ありました。
東京の地理がまさに “右も左もわからない“ 状態だった北尾くんも、「1週間をとにかく暗記に費やす」という勉強法で一発合格できた、とのこと。
そのことを考えると、地理試験は意外とどうにかなるものなのかもしれないですね。
それでは、次なる関門・二種免許のほうはどうたったのでしょうか?
日常的にクルマの運転をしていたんですか?
田舎なので広い道路を直線でダーッて走ることがほとんどでした
なので、運転は決して上手いほうではなかったと思います
僕の地元・東北もそうですが、地方は道幅の広い道路がほとんどだし交通量はそこまで多くないしで、運転しやすいですからね。
道路が狭くて交通量の多い東京とは、たしかに勝手が違います。
けど、教習所の見極めや卒検は難なくクリアできましたよ
大きな問題が無かったわけですね
じゃあ学科のほうは?
学科試験は 4回目の受験でやっと合格できた くらいでしたから(苦笑)
他の同僚に話を聞いても、二種免許の学科試験は1回で突破できた人のほうが少なかったので、4回目で合格した北尾くんは「標準的」と言えるかもしれません。
現に僕と入社日が同じで地理試験も二種免許もいっしょに受けた20代の青年は、二種免許の学科試験を合格するまでに5回受験していましたもんね。
地理試験・二種免許の学科試験とも合格まで複数回受験するのはそれほど珍しくもないようなので、研修や試験については「そこまで不安に思わなくても良い」と言えそうです。
ちなみに、僕の地理試験と二種免許の学科試験はこんな感じでした。
↓ ↓ ↓
【タクシーの地理試験】東京タクシーセンター(タクセン)で受験してきました
普通二種免許(2種免許) 学科試験を免許センターで受けてきました
いよいよデビュー! 新人乗務員の不安・心配を解消する方法
研修が終わったら、いよいよタクシードライバーとして実践デビューです。
初乗務の日は僕も緊張しましたが、地方出身の北尾くんは尚のことドキドキしたでしょうね。
その辺りの話も聞いてみましょう。
乗務が目前に迫ってきたときは、どんな気持ちでしたか?
やっぱりかなり緊張しましたね
北尾くんは具体的にどんなことが不安でしたか?
「道を間違えたときに『料金を負けろ』と言われたらどうしよう」とか
お客さんに対する不安や恐れが大きかった ですね
お客さんはどうでしたか?
他に不安や心配だったことは?
「無理な運転を強要されたらどうしよう」とか、
地理や運転に関する不安 がありました
1年経った今はさすがにそういった不安は無くなってきましたか?
けど、まずは1つでいいから「得意な街」を作って
そこで営業を重ねることで、少しづつ自信もついてきたと思います
Y社では会社の方針で、新人ドライバーは乗務開始からの一定期間営業エリアを指定されるのですが、北尾くんはその時期に走った渋谷周辺が今でも「得意な街」とのこと。
同じ街を走り続けることで右折禁止やUターン禁止の箇所を覚え、さらには抜け道なども自然と覚えていったそうです。
初めの頃は乗務が終わった後その日の日報を毎回見返して
最適なルートを探す・見つけるっていう作業をしていました
仕事に対する姿勢がすばらしいですね
ルート選びに自信が持てなかった運行はありますね
そんな日は仕事が終わった後で復習をしています
新人ドライバーに限らず、ルートの振り返りは乗務経験を重ねていっても欠かせない作業だと思います。
地理の不安が小さい状態で営業したほうが、売上もあげやすくなりますからね。
嬉しかったこと を教えてください
エコーカード でお褒めのメッセージをいただいた ことですね
あのときは万収を引けたときよりも嬉しかったです!
※ エコーカード … 乗車したタクシーに関する意見や苦情をタクシー会社に送れるハガキ
じゃあ逆に 辛かったこと や 嫌だったこと はありますか?
後ろでお客さんに舌打ちされた ことですね(苦笑)
羽田空港まで急いでいるお客様だったので、
「間に合わなかったらどうしよう」ってドキドキでしたね
で、そのお客様は無事フライトに間に合ったんですか?
お客様に指定されたルートで渋滞に遭ったとはいえ、
「渋滞情報を僕が事前に確認していたら間に合ったかも」と考えると
申し訳ない気持ちになりましたね
僕も北尾くんと同じような経験があります。
以前先輩ドライバーに
「地図やナビに頼らずに指定のルート通り走れて半人前、それより最適なルートを提案できるようになって一人前」
みたいなことを言われたことがありますが、そのときは「まさにその通りだな」と思いましたね。
そういう点では僕も北尾くんも、覚えることがまだまだたくさんありそうです(苦笑)
ぶっちゃけ給料はどれくらい貰ってるの!?
ぶっちゃけ給料はどれくらい貰っているんですか?
最近の総支給額はだいたい35~40万円くらいで、
いちばん多いときは 45万円貰えた月がありました
たしかに北尾くん、引きが強いから
よく遠くに行ってるもんなぁ(羨望)
まったくの未経験者がたったの1年で、しかも地方出身者でもこれくらいの給料を貰えるのは、東京のタクシードライバーの醍醐味かもしれませんね。
もちろん北尾くん自身の努力あっての数字だと思いますが、他の業種ではなかなか考えられない金額なのではないでしょうか。
「これから東京でタクシーをやってみたい」と考えている方に
メッセージをお願いします!
地元を離れるときの目標だった「自活」がちゃんとできています
これもタクシードライバーという仕事のおかげだと思っています
「夢や目標を叶える手段の一つとしてタクシーという選択肢もあるんだよ」
ということをお伝えしたいですね
なんだかキレイすぎるまとめになりましたね(笑)
けど、北尾くんは「もし地方から出てきたばかりの人が入社してきたら、僕の経験も踏まえて力になってあげたい」と真剣な表情で話していたので、最後の言葉も彼の本心から出てきたものではないでしょうか。
日々の売上に一喜一憂しているだけの僕も、北尾くんの考え方を見習わなければです(汗)
北尾くん、本日は長々とお付き合いしてくれてありがとうございました!
ちなみに、真面目な仕事ぶりと素直な人柄を買われた北尾くんは、先日運行管理者として事務方の部署に異動になりました。
しかし、給料がドライバーのときより少なくなっちゃうようで、「いずれまたドライバーに戻りたい」と話していた北尾くん。
そのときまでにはコロナが落ち着いて、稼ぎやすい状況になっていると良いですね。
赤坂の『コロンビア通り』の名前の由来って
どんなんでしたっけ?
違いましたっけ?(汗)
全然違うよ…
こりゃあドライバー復帰の際はビシビシ鍛え直さなきゃいけないですわ 笑笑
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